おじぃの歌を聴く。

最後の夜私たちは三線とおじぃの島歌を聴きました。
おじぃのステージはしゃべり9割歌1割という比率で(笑)
ゆっくり進められていきました。
 
おじぃの歌は所謂人に聴かせる為に歌っているという感じではなく、
大地や神、
もっと遠いところに轟かせるような魂の叫びを感じました。
 
力強く、でもとことん無欲、心にズーンと響きました。
 
「泣きなさい。耐えなさい。
泣いた分だけ耐えた分だけ人にやさしくなれる。」
 
おじぃはそうつぶやき花を歌い始めました。

風邪で機嫌の悪い娘も、おじぃの歌が始まると
ピタリと泣き止みます。
 
最後三線を私たちのテーブルに置いておじぃは去ってゆきました。
大切な三線を触らせてくれたおじぃ、
私はおじぃの心に触れることができたような気がしました。
 
マターハーリヌチンダラカニュシャマヨー
 
おじぃと歌った歌をあの日から毎日のようにふたりして
口ずさんでいます。
今もまだおじぃの歌声はずっと我々の中に響いているです。



レイチェルカーソンを読む。

レイチェルカーソンのセンスオブワンダーは
自然と触れ合うことの大切さをそっと教えてくれる大好きな本。
どうしても沖縄でこの本が読みたかったので、
読書の時間など作れないかも知れないと思いつつも、
鞄の中にしのばせて来ました。
最後の朝、娘が奇跡的に爆睡してくれていたので、
ホテルの裏の浜まで本と珈琲を持って出かけました。

まだ薄暗い空、静かな波の音と鳥の鳴き声を聴きながら
頁をめくるたびに、とめどなく溢れる涙。
 
「知ることは感じることの半分の価値もない」
 
という言葉がいつもより強く心に響きました。
昨日浜辺で嬉しそうに笑っていた娘の顔・・・
もっともっと感じることの出来る場所へ、
彼女を連れ出してあげたいと改めて思いました。